有料職業紹介について
労働者供給事業
労働者供給事業とは、供給契約に基づき労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣に該当するものは含まないものとされます。
なお、労働者供給事業は、労働組合法の労働組合、職員団体、労働組合の団体等が無料で行う場合の他は、全面的に禁止されています。
職業紹介事業の種類
(1)有料職業紹介事業
職業紹介に関し、手数料又は報酬を受けて行う職業紹介事業をいいます。(株式会社、有限会社、個人事業 など)
(2)無料職業紹介事業
職業紹介に関し、いかなる名義でも手数料又は報酬を受けないで行う職業紹介事業をいいます。
①職業安定法第33条の規定により許可を受けて行うもの(主に財団法人、社団法人、NPO法人 など)
②職業安定法第33条の2の規定により届出をして行うもの(学校教育法第1条の規定による学校、専修学校等)
③職業安定法第33条の3の規定により届出をして行うもの(商工会議所等)
職業紹介事業の取扱範囲
有料職業紹介事業:港湾運送業務、建設業務に就く職業以外の職業 (港湾運送、建設業務は禁止されています)
無料職業紹介事業:全ての職業
ただし、無料職業紹介事業者の存立目的、形態、規約等から必要かつ適当であると認められる範囲の職業紹介に限られます。
申請から許可までの流れ ※審査が滞りなく進んだ場合でも3~4カ月
申請書類の提出
↓
労働局内で審査(企業への現地調査、書類審査)
↓
厚生労働省内での審査
↓
労働政策審議会での審査
↓
許可
申請に必要な手数料について(行政への納付金額)
職業紹介事業を行う1事業所の申請に際し、
・5万円分の収入印紙
・(複数事業所を同時申請する場合は、2事業所目以降は1事業所ごとに1万8千円の収入印紙が必要)
・登録免許税(9万円)の納付(申請者が税務署、銀行、郵便局等で納付)
上記プラス 社労士が申請する場合は報酬が必要です。
法人に関する書類
許可基準:事業目的に職業紹介事業を行う旨の記載が必要です。
①定款または寄附行為(コピー)
◼原始定款以降、内容に変更があり変更後の定款を新たに作成していない場合は、変更事項にかかる総会の議事録も提出
②登記簿謄本
◼履歴事項全部証明書の提出(原本)
事業目的に建設業や港湾運送業等の記載がある場合、職業紹介禁止業務に紹介を行わない旨の誓約書を提出が必要
※定款や登記簿謄本の「事業目的」に「有料職業紹介事業」と入っていることが必要です。
(「労働者派遣事業」とは別です。)
許可基準
事業目的に職業紹介事業を行う旨の記載が必要です。
代表者、役員、職業紹介責任者に関する書類(監査役を含む)
①住民票 本籍地記載のもの
マイナンバー(個人番号)の記載がないもの申請日の3ヶ月以内に発行されたもの(日本在住の外国人⇒国籍、在留資格、在留期間記載のもの)
②履歴書
③職業紹介責任者講習の受講証明書(写)
※1 代表者または役員と職業紹介責任者が同じ場合は兼用できます。
※2 代表者・役員・職業紹介責任者で住所と居所が違う場合は居所の確認書類(居所証明書等)の提出が必要です。
※3 代表者・役員・職業紹介責任者が他法人で代表者及び役員を兼務している場合は、その法人の登記簿謄本(写)又は定款(写)又は会社案内の提出が必要です。(職業紹介責任者については、職業紹介業務に専念できる旨、兼務先からの誓約書も必要です。)
代表者・役員・職業紹介責任者に関する要件
● 職業安定法第32条に掲げる欠格事由のいずれにも該当しないこと(職業紹介責任者に関しては1から8のいずれにも該当しないこと)
職業紹介責任者に関する要件
※1 申請日から遡って5年以内に受講している必要があります。
※2 職業紹介責任者は法人に雇用されている労働者又は役員(監査役以外)で事業所に常駐しその業務に専従できる方を選任してください。
● 成年に達した後、3年以上の職業経験を有する者であること。
※ 大学、専門学校等の昼間学校に通い、そのかたわら行っていたアルバイト等は含まれません。
職業紹介責任者は事業所ごとに、事業所内で職業紹介に係る業務に従事する者50人につき1人の選任が必要です。
資産及び資金に関する書類
①直近の事業年度における 貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書
②納税申告書の 別表1 と 別表4 電子申告の場合は、税務署からのメール詳細を添付
③法人税の 納税証明書(その2 所得金額用)→納税証明書は税務署でお取りください。
資産要件
基準資産額 = 資産総額 - 負債総額 - 繰延資産 - 営業権(のれん)
①基準資産額が 500万円以上(1事業所あたり)
②現金・預金の額が 150万円以上( 1事業所あたり)
(2事業所目以降はプラス60万円)
法人設立後決算期を迎えていない場合 許可基準の①及び②について資本金のみで判断されます。
(株式会社、有限会社等の法人形態は問われませんが1事業所につき資本金500万円以上が必要です。)
資産に関する許可基準を満たさなかった場合の措置
資産に関する許可基準①、②を満たさなかった場合は、
中間決算又は、月次決算をおこない利害関係のない公認会計士もしくは監査法人に監査証明を発行してもらい提出が必要です。(税理士は不可とされています)
追加提出書類・中間決算又は、月次決算の貸借対照表、損益計算書・監査証明(利害関係が無い旨を明記)
—
設立時の貸借対照表で資産要件を満たしていない場合、その後に登記簿の変更を行い増資により資本金を増額したとしても、設立時点の資産状況とは異なるため、直近の月次決算書(公認会計士又は監査法人による監査証明付き)の提出が必要になるとのことです(労働局確認済み)。
有料職業紹介事業者が徴収できる手数料
求人者等から徴収できる手数料
・厚生労働省令で定める手数料(上限制手数料)
①求人受付手数料・・・1件につき710円(免税事業者は660円)を限度とする。
②紹介手数料・・・求職者に就職後6ヶ月以内に支払われた賃金の11%
(免税事業者は10.3%)
・届出制手数料
求職者から徴収できる手数料
①求職受付手数料・・・芸能家、家政婦(夫)、配ぜん人、調理士、モデル、マネキンに限る。 1件につき710円(免税事業者は660円)とし、1ヶ月に3件までを限度
②求職者手数料・・・芸能家、モデル及び年収700万円以上の経営管理者、科学技術者、熟練技能者に限る。
就職後6ヶ月以内に支払われた賃金の11%(免税事業者は10.3%)
※「届出制手数料」が一般的です。設定は30%前後が多いですが100%設定も問題ありません。
レイアウトについて
必ず実地調査があります。
求人者・求職者に対応する際のプライバシー保護が可能であること
使用目的が事務所であること
事業所の「独立性」が保たれていること
個人的秘密を保持し得る構造であること
審査では特に「求職者の個人情報保護」が重視され総合的に審査されます。

許可日以前は職業紹介事業を行うことは出来ません
労働局では審査段階で、次のような事案がないか確認されます。
★許可日以前に事業活動の実績がないか
★許可を前提とした事前の周知・広報(ホームページへの掲載、他媒体を活用した周知)
許可日以前に事業活動を行った場合は、違法行為となり、罰則対象となります。
事前の周知・広報など疑わしい事案があった場合、内容の修正・削除など 労働局より必要な指導が行われます。
ケースによっては審査期間の延長や許可が下りないことがありますのでご注意ください。
職業紹介事業は許可日から事業が行えます。
申請先は、管轄の労働局となります
外国人の紹介について
基本的には日本人を国内で紹介する枠組みですが、外国人を紹介する場合は、その状況によって準備書類が異なります。
【パターンA】日本在住の外国人を国内で紹介する場合 通常の日本人紹介と同様の扱いです。追加の特殊な書類は必要ありません。
【パターンB】海外在住の外国人を呼び寄せて紹介する場合 悪質なブローカー排除の観点から審査が厳しくなり、以下の書類が追加で必要となります。
取り扱う具体的な国名の列挙(「海外」といった抽象的な表現は不可)
相手国の関連法令とその和訳
相手国の取次機関の営業許可証等とその和訳
取次機関との契約書(日本の業務運営要領に沿った内容)




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