米澤社労士事務所は東京都立川にある社会保険労務士事務所です。人事労務全般についてご支援します。
派遣事業の開始から運営、更新までの全体像を把握しましょう。
要件確認・申請
3年ごとに受講義務
契約・書類整備
3種類の報告書
初回3年→以降5年
重要:許可取得後も、講習受講・報告義務・書類管理など継続的な運営体制の維持が必要です。
許可取得まで約3〜5か月(厳格な書類審査を受けるため余裕を持ち準備が必要)
許可申請書類(厚労省PDF)講習の趣旨:法令順守と運営品質の担保(体制づくりの基礎知識習得)
注意:受講証明書の有効期限切れがないように3年ごとの受講を確実に行いましょう。
派遣実績の有無にかかわらず、3種類の報告書を各締め切りまでに提出する必要があります。
| 報告書名 | 提出期限 | 報告単位 |
|---|---|---|
| 様式11号(事業報告書) | 毎年6月30日まで | 事業所ごと |
| 様式12号(収支決算書) | 決算後3か月以内 | 事業主単位 |
| 様式12号-2(関係派遣先派遣割合報告書) | 決算後3か月以内 | 事業所ごと |
提出漏れに注意:報告義務違反は是正指導の対象となります。
ポイント:基本契約は包括的な枠組みを定め、個別契約で派遣法に基づく具体的な派遣内容を明記します。両方の整備が必要です。
派遣労働者の待遇決定には2つの方式があり、どちらかを選択します。多くの派遣元は労使協定方式を採用しています。
労使協定方式を採用する場合は必須。毎年更新し、労働局に届け出る必要があります。
派遣事業の運営では、以下のような書類を作成・保管する必要があります。
派遣先との案件ごとの契約書
雇用契約時の労働条件明示
派遣就業ごとの条件明示
派遣開始時に派遣先へ通知
派遣先→派遣元への情報提供
派遣労働者ごとの就業記録
派遣先が作成する受入記録
労働局への定期報告資料
Web等での公開情報
重要:書類の不備・未作成は労働局の監査で必ず指摘されます。台帳管理は特に重要です。
抵触日とは:派遣労働者を受け入れられる期間の上限日のこと。この期限を超えて派遣を受け入れることはできません。
違反すると:是正指導等の対象となり、場合によっては「労働契約申込みみなし制度」が適用されます。
※労働契約申込みみなし制度とは:違法派遣の場合、派遣先が派遣労働者に対し、派遣元と同一の労働条件で直接雇用を申し込んだものとみなされる制度(派遣先に雇用義務が発生)。
管理方法:開始日・組織単位・職務同一性を台帳に紐づけ、カウントダウンの管理が必要。
派遣元事業者は、マージン率等の情報を公開する義務があります。
会社HPに専用ページを設置して公開
厚生労働省の「人材サービス総合サイト」に登録して公開
タイミング:事業年度ごとに更新し、最新情報を公開する必要があります。
派遣許可には有効期限があります。車の免許更新のように、定期的な更新手続きが必要です。
事業開始
初回のみ3年
以後は5年ごと
5年サイクル
有効期間満了の3か月前までに更新申請書を提出する必要があります。
更新を忘れると:許可が失効し、事業継続ができなくなります。労働局からお知らせもありますが有効期限の管理に注意しましょう。
労働局の定期調査 → 是正指導 → 最悪は許可取消。証跡(台帳・契約・報告)を整備して未然防止しましょう。
結論:派遣許可取得はスタートライン。運営体制の整備を進めていきましょう。
厚生労働省が派遣元事業主向けに発行しているパンフレットです。
許可取得・禁止業務・同一労働同一賃金・期間制限・雇用安定措置・キャリアアップ・マージン率開示など、 派遣元事業者が守るべき法的義務と実務ポイントを網羅した厚生労働省の公式資料です。
派遣元事業者が必ず守るべき10の運営ルールです。 厚生労働省の公式パンフレット「労働者派遣を行う際の主なポイント」に基づき、 各チェック項目の意味・具体的な内容・違反した場合のリスクをわかりやすく解説します。 クリックすると詳細が展開されます。
労働者派遣事業を営むためには、厚生労働大臣の「許可」が必要です。無許可で派遣事業を行うことは法律違反となります。また許可には有効期限(初回3年、更新後5年)があるため、更新手続きを怠ると許可が失効します。
① 許可証を取得しているか ② 有効期限内か(満了3か月前までに更新申請) ③ 許可証を事務所に備え付けているか
無許可派遣は1年以下の懲役または100万円以下の罰金(両罰規定あり)。事業者名が公表される場合もあります。
以下の4つの業務は、法律上派遣が禁止されています。これらの業務に派遣することは、たとえ派遣先から依頼があっても断らなければなりません。
① 港湾運送業務(港での荷役・運搬など)
② 建設業務(工事現場での作業全般)
③ 警備業務(施設警備・身辺警護など)
④ 医療関係業務(病院・診療所での医療行為など)※紹介予定派遣等は例外
派遣元・派遣先ともに行政処分の対象。「労働契約申込みみなし制度」が適用され、派遣先が直接雇用を申し込んだとみなされる場合があります。
派遣元との労働契約が30日以内の「日雇労働者」の派遣は原則禁止です。これは、不安定な短期雇用が繰り返される状況から派遣労働者を保護するための規制です。
【業務による例外】ソフトウェア開発・通訳・秘書・ファイリングなど特定18業務
【人による例外】以下の条件を満たす方は日雇派遣可能
・60歳以上の方
・昼間学生
・副業で生業収入が500万円以上ある方
・世帯収入500万円以上(本人が主たる生計者でない)
例外に該当するかの確認書類(学生証・収入証明等)を保管しておくことが重要です。
ある企業を退職した労働者を、退職後1年以内に同じ企業へ派遣労働者として送り込むことは禁止されています。正社員等を退職させて同じ職場に安価な派遣労働者として受け入れる「抜け道」を防ぐための規制です。
・派遣先から「この方は以前うちで働いていましたか?」という情報提供を求めること
・派遣先は該当者について、離職後1年以内かどうかを派遣元に通知する義務がある
・雇入れ時に本人からも申告させる仕組みを作ること
60歳以上の定年退職者については、1年以内であっても元の企業へ派遣可能です。
派遣元事業者が属する企業グループ内(関連会社・子会社など)への派遣は、全派遣労働者数の80%以下に抑えることが義務づけられています。これは、グループ企業の専属派遣会社として活用し、労働者を低待遇のまま固定させることを防ぐための規制です。
(グループ企業への派遣労働者数)÷(全派遣労働者数)× 100 ≦ 80%
毎年度の関係派遣先割合報告書(様式12号-2)でこの割合を報告する義務があります。
派遣元事業者は、マージン率(派遣料金から派遣労働者への賃金を引いた割合)などの情報を、インターネット上で公開する義務があります。透明性を高め、派遣労働者や求職者が適切な判断をできるようにするための規制です。
① マージン率:(派遣料金 − 派遣労働者賃金)÷ 派遣料金 × 100
② 派遣労働者数
③ 派遣料金の平均額・賃金の平均額
④ 教育訓練に関する事項
⑤ 労使協定の有無(協定方式の場合)
公開先:自社Webサイト または 人材サービス総合サイト
派遣労働には2種類の期間制限(=3年の上限)があります。これを超えて派遣し続けることは法律違反です。
①事業所単位の制限:同一の派遣先事業所に継続して派遣できる期間は最長3年。
※派遣先が過半数労働組合等の意見聴取を行えば、さらに3年延長可能(何回でも)
②個人単位の制限:同一の組織単位(課・グループ等)に同一の派遣労働者を派遣できる期間は最長3年。
※こちらは延長不可。担当部署を変えればリセット可能な場合もあり
期間制限違反は「労働契約申込みみなし制度」の適用対象。派遣先が派遣労働者を直接雇用したとみなされ、派遣先に雇用義務が発生する場合があります。
同一組織単位に継続して一定期間派遣される見込みがある派遣労働者に対して、派遣終了後も働き続けられるよう派遣元が支援する義務です。「また明日から仕事がない」という不安定な状況を解消するための制度です。
① 派遣先への直接雇用の依頼
② 新たな派遣先の提供(合理的なもの)
③ 派遣元での無期雇用
④ その他の安定した雇用の継続を図る措置
※3年見込みの方→義務(①が最優先)、1〜3年未満→努力義務
派遣元は、全ての派遣労働者に対して以下のキャリアアップ支援を行う義務があります。派遣労働者のスキルアップと就業継続を支援するための制度です。
① 段階的・体系的な教育訓練(入職時研修+職種別・レベル別研修等)
- 雇入れ時:業務に必要な基本的な教育訓練(義務)
- 以降:キャリアに応じた段階的な訓練
② キャリア・コンサルティング(希望者に対して)
- 資格を持つキャリアコンサルタントなどによる相談機会の提供
教育訓練の実施記録を残しておくことが重要です。労働局の調査時に実施証跡の提示を求められます。
派遣元事業者は、派遣実績の有無にかかわらず毎年度3種類の報告書を所轄の労働局に提出する義務があります。報告を怠ると是正指導の対象となります。
① 様式11号(事業報告書)→ 毎年6月30日まで(事業所ごと)
② 様式12号(収支決算書)→ 決算後3か月以内(事業主単位)
③ 様式12号-2(関係派遣先割合報告書)→ 決算後3か月以内(事業所ごと)
※グループ企業への派遣割合(8割規制の③確認)もここで報告
報告義務違反は是正指導の対象です。繰り返す場合は許可取消処分につながる可能性もあります。
本チェックリストは厚生労働省「派遣元事業主の皆さまへ 労働者派遣を行う際の主なポイント」に基づいています。 最新情報・詳細は必ず公式PDFでご確認ください。
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